蒙頂黄芽(もうちょうこうが)中国黄茶 / By 廖長興茶業 / 2024 年 10 月 11 日 蒙頂黄芽は中国四川省蒙頂山で産出され、黄茶の一種です。蒙頂黄芽の特徴は、扁平でまっすぐな外観を持ち、抽出された茶湯は黄色がかった緑色で、味は甘くまろやかです。蒙頂黄芽は黄茶の中でも最高級品とされています。 蒙頂黄芽:蒙山で育つ極上の黄茶 蒙頂黄芽は四川省雅安市の蒙頂山で生産されています。この地は800年前から有名な茶の産地であり、かつては蒙頂茶が皇帝専用の茶とされていました。 中国の名茶である蒙頂黄芽は、精巧で複雑な製法を持ち、一心または一心一葉の茶芽のみを使用して作られるため、生産が難しくなっています。最上級の蒙頂黄芽茶は4万個の茶芽を使用して作られます。製造が難しいため、500グラムあたり600米ドル以上の価格が付けられ、高価な茶として知られています。 製造方法 春季が蒙頂黄芽の製造に最適な時期であり、特に3月下旬の品質が最も優れています。茶芽の摘み取り過程は非常に厳格で、一心一葉または最高級の芽頭のみが採取され、雨天や病害虫に侵された茶葉は摘み取りません。収穫後、茶葉は静置され、その後、一連の製造過程が始まります。 製造過程には、殺青(さっせい)(高温で茶葉を炒る)、茶葉を紙で包む(これにより益生菌が発酵する)、第二次殺青、再度茶葉を包む、静置、焙煎などの工程があります。殺青の際、温度は約100度に保たれ、5分間続けられ、茶葉の含水量が55%まで下がるまで加熱されます。茶葉を包んだ後は約50分間静置し、第二次殺青では温度を70度に保ち、茶葉の含水量が45%になるまで炒り続けます。その後、再度茶葉を包み、最終的に24時間静置して茶葉が黄色く変色し、芳香が立ち込めるまで発酵させ、最後に乾燥させて完成します。 伝統的な製法で作られた蒙頂黄芽は、扁平でまっすぐな形状、白い産毛がはっきりと見える茶芽、そして甘い香りを持っています。抽出された茶は、風味が濃厚で甘味が後を引きます。 蒙頂黄芽の淹れ方 蒙頂黄芽を淹れる際は、茶湯の変化を観察できる透明な茶杯を使用することをお勧めします。最適な水質は山泉水またはミネラルウォーターで、水温は80度に保ちます。茶葉の量は1:50の比率、すなわち100mlの水に対して蒙頂黄芽2グラムを使用します。最初の抽出は約4分間で、次回以降は抽出時間を1分ずつ増やして淹れます。