六安瓜片(ロクアンカンペン):芽と茎がない緑茶

六安瓜片(ロクアンカンペン)は、中国安徽省六安で生産される緑茶の一種で、中国十大名茶の一つです。六安では1000年前から高品質の茶葉が生産されており、300年前には皇帝に進貢する茶として有名になりました。六安瓜片の特徴は、製作時に芽と茎を取り除き、茶葉だけを使用することで、葉の形が瓜の種のような形になることです。このため、製作が難しく、美しく、価格が高い茶品です。

六安瓜片

六安瓜片茶の起源

「六安瓜片」という名前は、最遅でも120年前に登場したことが確認されています。1905年に地元の茶商によって開発され、春茶の一番茶と二番茶の嫩葉のみを使用し、茶梗と芽心を取り除いたため、瓜の種に似た形状になり、「瓜子片」(グワズイピエン)と呼ばれるようになりました。その後、省略されて「瓜片」となりました。

六安瓜片

特徴

六安瓜片の最大の特徴は、その外観で、平らで瓜の種のような形をしています。この形状にすることは非常に困難で、茶芽と茶梗を取り除き、茶葉のみを使用するため、製作が非常に難しいとされています。また、その清爽な味わいも人気の理由です。頂級の六安瓜片茶は、淹れると清香で爽やか、味わいが新鮮で、茶葉に芽や茎が含まれていると苦味や渋味が出るため、注意が必要です。

六安瓜片の製作方法

4月前に採収するのが最良で、4月以降の採収では品質が一級下がります。収穫時には成熟した葉のみを採り、嫩葉や茶梗は採取しません。六安瓜片は中国唯一の茎を使わない茶で、炒青の際にはまず弱火で、含水量が40%になったら強火に切り替えます。強火では木炭を赤く焼き、温度を全開にし、3分ごとに茶葉を翻します。伝統的な製法では、頂級の六安瓜片茶は色、香り、味、形がすべて優れています。飲んでみると清爽で甘みのある後味が感じられます。

六安瓜片

六安瓜片の淹れ方

六安瓜片を淹れる際には、まず山泉水を使用します。水を沸騰させた後、80度に冷やし、カップの縁に沿って注ぎます。お湯を注いだ後は、茶匙で軽く混ぜて水が茶葉に覆われるようにし、約3分で飲むことができます。淹れる際の水温は高すぎないようにし、直接茶葉に注ぐことは避けるべきです。高温の水は茶葉を熟成させ、成分を破壊する恐れがあります。

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