台湾東方美人茶台湾烏龍茶 / By 廖長興茶業 / 2025 年 2 月 10 日 東方美人茶は白毫烏龍茶とも呼ばれ、高度に発酵された烏龍茶の一種です。このお茶の最大の特徴は、小緑葉蝉(Jacobiasca formosana)に茶葉が噛まれることで、特有の蜜のような甘い香りと味わいが生まれることです。そのため、「虫咬み茶」とも呼ばれています。 歴史と産地 東方美人茶の歴史は19世紀に遡ります。伝説によると、ある茶農家が小緑葉蝉に噛まれた茶葉が特別な香りを持つことを発見し、それを活かしてこの独特な製茶方法を生み出したと言われています。 主な産地は台湾北部および中部で、特に新北市、新竹県、苗栗県が代表的な生産地として知られています。 製法と特徴 東方美人茶の製造には、小緑葉蝉に噛まれた茶葉のみを使用します。そのため、茶園で殺虫剤や農薬を一切使用できません。最も高品質の東方美人茶を作るには、7000枚の茶葉からわずか600グラムしか作れないため、大量生産は非常に困難です。 製造工程は以下の通りです:日光萎凋(約20分):摘み取った茶葉を日光にさらし、適度に乾燥させる。室内萎凋(約3時間):室内で萎凋を続け、茶葉を何度も攪拌しながら均等に酸化させる。殺青(加熱して発酵を制御する)揉捻(団揉):布で茶葉を包み込み、力を加えて丸みを帯びた形状に仕上げる。定型(約2時間):形を安定させるため、茶葉を休ませる。乾燥 東方美人茶の酸化度は70〜80%と非常に高いです。最上級の東方美人茶は、華やかな蜜の香りと熟した果実のような芳香を持ち、茶湯は甘く、蜂蜜のような風味や熟果香が楽しめます。